小学校受験準備をブラッシュアップ
「筑波大学附属小受験 たかが熊歩き、されど熊歩き…」
筑波大学附属の本考査で必ず出題される「クマ歩き」という運動テストがあります。受験準備をされている方ならまず知らない方はいない程のポピュラーな出題です。
専門的な見地からの出題理由については、 高橋 公英先生のブログに「入試によく出るクマ歩きの秘密」という文章がありますので、何故国立や私立の受験で頻繁に試されるのか…?
興味がある方は一読ください。
自分が歳をとったのだなーと実感するのは、子供とクマ歩きで競争をする時です。まずお尻が高い位置のまま維持することが難しい。走っていると、すぐにお尻が落ちてハイエナのような情けない姿勢になります。
そして、手足の運びのバランスが悪くなっているため、素早く走れない事も判明するのですが、その原因となっているのは腕力の低下です。知らないうちに顔も前方を見られず床ばかり見ているようになります。
クマ歩きをすると、加齢と運動不足で息切れをするのは仕方がないのですが、生き物として生きていけないのではないかと不安になるほど、運動能力が落ちていることを実感します。
子供の運動会で徒競走の類に参加して転倒する…あのみっともない姿が連想できるほどです。
高橋先生も結論づけておられましたが、子供達が「十分に体を使って遊んでいるか?」を試すために、「クマ歩き」は筑波大附属などの附属小学校で頻繁に出題されているのです。
私たちがサマースクールを行う環境選択で、「草が生えた広場が近辺に在るか?」は、重要なポイントなのですが、それは子供達に体を目一杯に使った自由な遊びを、毎日経験させたいからなのです。
整地した地面や、ブランコ・滑り台などの施設は不要です。整いすぎた芝生などより多少荒れている原っぱの方が、足腰を十分に使って、前方を観察しながら走るので、より野性的な走りに近づくだけでなく、遊びを自主的に工夫する可能性も生まれるのです。
また、草花を摘んでネックレスなどを作る女子の遊びも、雑草の生えた環境でないと出来ません。
都心の公園は怪我を怖がる保護者の要求や、遊具の業者の提案などで、見た目は豪華ですが人工物ばかりの公園となって、子供たちの体力低下を招いています。
ビル解体後の空き地は雑草も生えて、子供たちの格好の遊び場なのですが、立ち入り禁止の防護柵などで入れませんし、たとえ入る事が可能だとしても、親の管理下では思い切った遊びなど不可能でしょう。
日曜日、子供たちに野外体験をさせることが目的で、郊外に連れて行く組織があります。そこの指導者からお聞きしたのですが…
「例えば、川に行くとします、幼児の頃から参加している子供たちはすぐに靴や靴下を脱いで、素足で川に入って行き、自由に川の中で遊ぶのですが、小学校2~3年生で初めて参加する子供たちは皆『何か遊ぶものないですか?』と必ず聞くのです。もしくは水を怖がって入れなかったり、素足になることすら拒否する子もいます」
親も何の為に、費用を出したのかわかりませんね。つまり、小学生になると、既に環境順応性が低下し、道具がないと遊べない子供になってしまう可能性が高いということです。
年中期にクマ歩き試してください。私のようなみっともない走り方になっていたら、足腰を使った運動は何もできないぐらいの問題を抱えているということになります。
体操教室や水泳教室に毎週通うより、子供の運動能力や環境順応力低下を招かないために、大きな原っぱへ行って目一杯遊ばせましょう。大小のボールなどの簡単な遊具も使って構いません。
附属小学校は、機械体操につながるような運動能力を、子供に求めているのではないのです。活発に跳ねたり跳びまわれるような子供を子供を望んでいるだけなのです。
加えて、途中でミスをしてもくよくよしないで、やり直せる子供かどうかも見ています。連続運動も行動観察テストですからね…
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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