小学校受験準備をブラッシュアップ
「見る意識、聞く意識、やってみようという意識を育む」
可能であれば年中から、遅くても年長クラスの子供に身に着けて欲しいのは、見る意識、聞く意識、やってみようという意識です。
理解力は成長と共に向上していくものですが、見る・聞く・やる意識は簡単に身につくものではありません。
教師と視線が合わない子供は珍しくなく、時には声がけしても目をこちらに向けない子供さえいます。この状態で成長は望めません。教師は根気よく声がけをしますが、ベテラン教師は自分に目を向かせるテクニックを持っているものです。
「人の話を聞かず、話す順番を待っている…」高齢者に多い姿ですが、幼児の場合も同様で、他者の事より自分が最も大切だと思う年齢だけに、他者の話を全く聞かない子供をよく見かけます。
見る意識同様、聞く意識が育っていないと成長は望めません。聞く意識が育っていない子供は、相手の目を見ないことも多いので、成長の止まっている子供の共通点だと思います。
ベテラン教師は話を聞かせるテクニックも持っているものです。
年中期から受験準備をしているのに伸び悩んでいる子供は、「見る・聞く意識」が育っていないケースが多く、それに気づかず悩み続けている方も多いと思います。
少なくとも、教師はその事実を保護者にお伝えし、家庭の協力を仰ぎながら、強制するのではなく意識改革をさせて改善します。個人差はありますが、ベテラン教師なら年中期にかなり改善させられる筈です。
当然ですが、「見る・聞く意識を育てる」為には、天邪鬼な子供たちでも興味を持つような「大人が見学していても面白い授業」が必要であり、「出題をして」「答えを出させて」「答え合わせをする」だけの授業では、とても育つものではないのです。三時間余りの授業が、半分に感じるような魅力ある授業が理想です。
飽きさせない授業をする教師は子供達の様子をよく見ています。気持ちがこちらに向いていないと感じたら、場面転換をするかのように場を移動させたり、予定に無かった内容を追加したり、歌を歌わせたりして、集中力が途切れないように導きます。
見る意識、聞く意識が育てば、授業に集中するだけでなく、やってみようという意識も自然に育ってきます。子供が自身の意識で成長する条件が揃ったのです。
ご家庭ではどうしたら良いのか…?
年中時対象の六泊七日のサマースクール中盤で、「家にいるより楽しいから、ママに会えないのは寂しいけど帰りたくないな」…これは子供たちからよく聞く言葉で、ご両親には申し訳ないのですが事実です。
家庭は生活の場ですから、興味深い内容が連続のサマースクールの方が楽しいのは当然です。しかも同年代の友達と一緒に取り組むのですから、楽しくない筈がありません。
その楽しさを得るためには「見る意識・聞く意識」を育む最初の二泊三日が必要なのです。当然「やってみよう」の意識も生まれ、七日目には見違えるような姿になっています。
サマースクールのようにはいきませんが、ただペーパーを続けて答え合わせをするのではなく、そこに図鑑や具体物を用意し、何故そうなるのかを考えさせる時間が必要です。ただ問題集を広げるのでは無く、日々継続できる環境だからこそ可能な取り組みです。
教室ですべきことと、家庭ですべきことは違うのです。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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