あ小学校受験準備をブラッシュアップ
「問題集の選び方とペーパー学習に必要な視点」
書店や幼児教室へ行けば、中学や大学受験並に問題集等を目にすると思います。保護者から「どれを選んだら良いのでしょうか?」とよく聞かれるのですが、これがなかなか難しいのです。
当会でも通常授業や講習などの教材と連動した問題集を40年以上出版していました。(現在は分野別ペーパー教材に再編集して、HPで注文販売しています。)
しかしながら、当会の「分野別ペーパー教材」や「年長会員用の各月復習用問題集」だけでは家庭学習教材として不足ですから、他の問題集も利用して幅広い分野の出題に対応できるようになって頂きたいので、他社の問題集の利用も薦めています。
「問題集の選び方」について、保護者から質問された時の対応を年長受験主任に確認してみました。当会で出版している問題集以外についての考えです。
⑴初期段階では、ペーパーに対して苦手意識が生まれないように学習していて楽しいものを薦めているそうです。
⑵次の段階では、子供の理解レベルの高低を保護者が判断しやすい問題集を薦めているそうです。
ペーパー学習を始めてみると、当初出題の分野が広すぎて「間に合うのだろうか?」と不安になる方も多いのですが、毎日続けていると徐々に領域別分類が判断できるようになります。
子供は分野とか出題方法によって、理解が浅かったり深かったりするので、それぞれの理解レベルを保護者が掴む事が可能です。主任の言うように、初期段階では保護者が判断しやすい問題集を使用することは、学習効果を上げるために重要です。
全ての分野の基礎段階が終了していないと理解しにくい応用問題(推理系など)は、発達度や基礎力習得に応じて行えば十分ですから、我が子の理解度を保護者が掴む事を優先にすべきです。
志望校を決定済みの家庭が、過去問を調べて過去五年間に出題された分野中心のペーパーを反復する方がいますが、それは最終段階で十分です。そんなことを初期段階で行うと、学ぶことの楽しさがわからずにペーパー学習拒否に繋がるので要注意です
ある程度ペーパー学習を進めていくと必ず壁にぶつかります。これまで順調と感じてきた子供でも、伸び悩み状態に陥ります。その時点での思考力や語彙力の限界を迎えたわけです。
または、日々の学習に飽きて面白いと思えなくなった時の特徴でもあります。「それ以上量を増やしたり、ミスに対してガミガミ叱るようだとペーパー拒否症になりますよ!」という警告と受け止めてください。
もしそこまで症状が進んだら、数週間ペーパーの家庭学習を抜かなければならなくなります。病気の治療で強い薬を使いすぎて副作用が酷くなって、薬の使用を止めなければならなくなったようなものです。
薬の止め方にも注意が必要ですが、受験準備の場合も全てを止めてしまうと、以前の領域に戻せなくなることがあります。コツとしては、「教室での学習を続けて、家庭学習を数週間抜く」ことが、最善の方法です。
但し、教室での出来が悪くても一切小言を言わず、穏やかな表情で見守れる保護者でいることが条件です。それが可能であれば必ず復活します。
我が子に努力をさせているのですから、親にも我慢強さが必要ということです。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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