幼稚園受験準備をブラッシュアップ「幼稚園受験に必要な発達⑵」
⑦他の子供とのけんかやトラブルを見守れるか
性格の違い・身体能力の違い・年齢の違いがあるため、遊具を使用した遊び中に「遊具の取り合い」などでけんかや言い争いなどをするのは、幼稚園や保育園では日常茶飯事です。
子育て初心者の母親は心穏やかではいられないでしょう。怪我でもされたら・させたらどうしようと、様子を見ずに介入することも多いと思います。心配で他の子供と遊ばせない親までいる始末です。
仲良く遊ぶだけでは社会性は育ちません。他の子供との遊びを通じた経験が対処法を身に付けます。考査現場で母子一緒のテストを行うことがありますが、適度な距離と見守る姿勢を持ち、関わるべき適切なタイミングを身に着けている保護者かどうかを観察されています。
非常時以外は、すぐに手を出さず先ずは見守ってみる姿勢を持ってください。
⑧大人の話や絵本などの読み聞かせを、私語をはさまずに座って聞いていられるか?
自分の興味があること以外の話を聴き続けるのは、子供は苦痛かもしれません。附属幼稚園で選ばれた子供は、我慢強く私語をはさまずに座って聞いていられます。
就園前の子供は興味あるものにしか目を向けない事も多く、家庭だと二度目の絵本の読み聞かせに対して口をはさんだり、飽きて席を立ったりすることもあるでしょう。そのような行為に対しては厳しい態度で我慢させるのも子育てです。
⑨お遊戯やリトミック等に積極的に参加できるか?
他者と交流するお遊戯やリトミックは、幼稚園受験では代表的な行動観察考査です。家庭で指導ができない事の代表であり、リモートでの指導も論外です。幼児教室に通っていないのであれば、児童館等で行われている機会に積極的に参加させる他ありません。
大切なのは、上手にできることではなく、楽しめる姿勢を持った子供であるかですので、あまり内容の良し悪しにこだわらずに機会を与える姿勢を心掛けてください。
⑩知識だけでなく、指示理解力と思考力が健全に発育しているか?
幼稚園受験で、早生まれの子供の合格率が低いのは、能力が低いからではなく、発達が未熟で教師の指示理解ができないことが多いからです。特に早生まれの長男長女はその傾向が高いので、赤ちゃん扱いをせず他の子供達や大人からの刺激の多い子育てを心掛けるしかありません。
最近の子育ては知識偏重で、コロナ禍の時期は特にその傾向が強いように感じます。どんなに知識が豊富でも指示理解力と思考力の発達が伴わないと、要求に応えられない結果に終わります。
発達が早くても、考え無しの行動や発言ばかりで、適切な回答や行動が出来ない子供も多く、子供可愛さから理解はしていても「そのうちに…」と思って、手をいれていない子育ても多いのです。
指示理解力と思考力の発達は、親と子供の豊富な対話機会により言語力と同時に身に着くものです。対話を繰り返し理解しているかの確認の上、結果に対して性急にならないよう心掛けるしかありません。
今回、幼稚園受験で結果を出せる子供に必要な条件を10項目並べてみましたが、その全てが完璧に出来るものではありません。成果が出ることを楽しみながらストイックになりすぎないように発達を促してあげたいですね。
幼児教室を上手に利用される方が早道ではありますが、我が手で可能な限り手を入れる姿勢は貴重です。教室に預ければなんとかなるほど幼稚園受験は甘くないのですから…
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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