幼稚園・小学校受験のmanagement89『聞く意識を身に着ける』
早いもので、正月は三ケ日を終えようとしています。
教室の指導初日は5日(水)の年長クラスからですから、子供たちの歓声もなく冷え冷えとしている教室に子供たちの熱気が戻ってくるのももうすぐですね…
前回発信した、幼・小受験のmanagement88「十分な体力と精神力が受験を制する」と並行して、春期講習の行われる四月までにご両親に意識して子育てして欲しい点があります。
それは、「聞く意識を身に着ける」ことです…
理解力は成長と共に向上していくものですが、他者の発言を聞く意識は簡単に身につくものではありません。
私のような高齢者に「人の話を聞かず、話す順番を待っている」ような者が多いのは、周囲の友人知人を見ていて感じる毎日ですが…(いや、私自身も同様ですね)、幼児の場合も同様で、他者の事より自分が最も大切だと思う年齢だけに、他者の話を全く聞かない子供をよく見かけます。
聞く意識が育っていない子供は、教師と視線が合わないことが多いのですぐわかります。
年長クラスになると教師の要求が多くなり、一つでも聞き逃すと要求に応えられなくなることに繋がります。
高齢者なら諦めもしますが、人生これからの子供たちにとっては大きな損であり、受験生にとっては致命的です。
「どうしたら聞く力を伸ばせるのだろう?」セミナー等々でよく質問されるのですが、「聞こうと思う意識を育てる」しかないという回答では、答えになっていませんね。
教室で「聞こうと思う意識を育てる」為に必要なのは、天邪鬼な子供たちでも興味を持つような「大人が見学していても面白い授業内容」に尽きるのですが、これは教師の力量次第です。
飽きさせない授業をする教師は子供達の様子をよく見ています。気持ちがこちらに向いていないと感じたら、場面転換をするかのように場を移動させたり、予定に無かった内容を追加したり、歌を歌わせたりして、集中力が途切れないように導きます。
ご家庭ではどうしたら良いのか…?
六泊七日のサマースクール中盤で、「家にいるより楽しいから、ママに会えないのは寂しいけど帰りたくないな」…これは子供たちからよく聞く言葉で、ご両親には申し訳ないのですが事実です。
家庭は生活の場ですから、生活力を育むだけでなく、興味深い内容が連続のサマースクールの方が楽しいのは当然です。しかも同年代の友達と一緒に取り組むのですから、楽しくない筈がありません。
子供たちに「家では楽しくないの?」と聞くと、「うーん、つまんない!」
教室や合宿のようにはいきませんが、家庭で聞く意識を育てるには、強制的に聞かせるのではなく、子供達の立場に立って飽きさせない指導を工夫し、学ぶことって楽しいなと感じさせ、自然に聞かずにはいられないように状況を作り上げるしかありません。
ペーパーだけをただ大量に続けるのではなく、具体物をや言葉を使って同内容の出題をするのも一つの方法です。
ただ答え合わせをするのではなく、そこに図鑑や具体物を用意し、何故そうなるのかを理解させる時間が必要です。「学ぶ意識」と「聞く意識」は対のものなのです。
私は「両親が最良の教師である」と思っています。
無計画に問題集を広げるのでは無く、子供のレベルに合わせた事前準備を心がけるしかないのです。
☆新年度の塾長カウンセリングは1月5日以降から受け付けを始めます。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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