【平成30年度の附属幼・小受験を振り返る…part3 日本女子大豊明幼稚園篇】
幼稚園受験の保護者層の多様化はここ数年の傾向です。医師家系の割合の高さは相変わらずですが、そこに法人勤務や経営者家庭等々も戻ってきたのですから、白百合学園(三保)⇒約6倍、雙葉幼稚園(二保)⇒約8倍…という競争率の向上(保護者情報)も納得できるものがあります。
今回は、古くから学問を大切にしてきた家系に愛されてきた、無宗教系自由保育の日本女子大豊明幼稚園の受験について述べましょう。
当会では白百合と併願率の高い豊明幼稚園ですが、系列中高の立地を理由に敬遠する保護者をいまだに見かけます。13歳以上に成長した我が子の姿を想像できないことや、近場の公立小中への通学経験しかない為に、遠方に通わせる事への心配が払拭できないことが理由なのは無理の無いところだと思います。
私立附属幼小に通う事で得られる財産は、中学受験準備では得られない幅広く奥の深い学びと体験教育の豊富さ、個性豊かな保護者層や学年を越えた人的影響がもたらす社会性や人的成長です。それらを手に入れる為に私立の附属に通わせるようなものですから、両親や祖父母は子供の成長をじっくり見守るべきです。
10歳を過ぎたら進路は自身で選択させ、遠方でも通う意味があると判断したなら受け止め、他校に進学希望なら応援してあげてこそ、私立附属の保護者のあるべき姿です。現時点での幼い我が子の姿を見て、心配したり無理と判断するのは早計です。豊明幼稚園の自由保育のよき理解者であるのに、中学以降の立地を理由に選択肢から外すのは実にもったいない選択だと私は思います。
鎌倉、葉山のような湘南、埼玉県の大宮や浦和、千葉県の浦安や市川などの遠方からも、都心の有名私立小学校に一人で通わせるのが私立附属小の歴史です。限られた層だけの受験であった幼稚園受験も、特別な育ちを手に入れるために、遠方から親子で通園していた昔の私立附属幼小の保護者の覚悟は、見習うべきものがあるように思います。
日本女子大豊明幼稚園は近年医師家系の受験が増加し、年々系列大学進学率が下がっています、既に多くの高校生徒が系列大学以外の受験や推薦入学をしています。最近の保護者層であれば、将来は共学の成蹊高校(80%以上が外部大学進学)や、東洋英和女学院(85%以上)と同様の外部大学進学率になるのではと予測できます。
職を持つ母親の割合が高い当会では、豊明幼稚園の志願者が年々増加しており、特に医師などの国家資格を持つ母親は、その辺の嗅覚が高いだけに志願率が高いのでしょう。今後ますます志願されるご家庭が増加すると思います。
また、女子60名、男子24名という女子校附属幼稚園としては男子募集数の多い豊明幼稚園は、男子を育てる保護者にとっても気になる存在で、女子同様の保育姿勢を持つことが評価できます。妹がいるために通わせる家庭以外にも価値ある幼稚園です。
part4では、日本女子大豊明幼稚園の平成30年度受験結果について述べましょう。
part4に続く
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