終盤戦に入った小学校受験ですが、13日まで出願可能な人気の宝仙小学校の一般受験が14日~15日に面接を含む二日間行われており、15日結果発送です。結果があれば報告をします。
今年は女子の割合が高く(昨年からの傾向ですが…)そのせいかミッション系女子校の第一志望が多く、早稲田実業も幼稚舎も志願者が少なく、横浜初等部も一次考査辞退の家庭が多いという年になったことは以前お伝えしました。
昨日は後半戦の山である幼稚舎の発表でしたが、子供達の健闘むなしく全員不合格となり、合格の一報を出せませんでした。幼稚舎無縁家庭の合格を続けてきただけに残念ではありますが、来年の受験への教訓にしたいと思います。
今年の幼稚舎は、慶応病院の研修医集団感染の影響で、舎内の感染予防対策が徹底していたと聞いていましたが、考査の感染対策にもかなり神経質になっていました。
WEBによる出願は当然の事、舎外からウイルスを持ち込まない為の入舎時の対策に始まり、幼稚舎考査の目玉である行動観察考査を行わず、簡単な連続運動と課題画のみのシールドに囲まれた短時間考査で終了…
というわけで、十倍以上の競争率故に万全のクラスター対策をされ、一人の感染者も出さずに考査を済ませた結果を称えましょう。ペーパー考査で三倍程度に絞り込む横浜初等部の二次考査でも、この経験は生かされる事と思います。
ところで、「今年は出身者の合格率が高くなる筈!」と、笑顔で語る出身者の友人・知人の声を夏前から耳にしてきた年です。オリンピックも次年度に延期になったぐらいですから、今年は無理をせず親子面接と小論文提出だけで、子供の考査を行わなかった田園調布雙葉幼稚園方式にすればよかったのではないでしょうか…
田園調布雙葉幼稚園への当会からの合格者も無縁でしたし、元々、無縁の生徒選びに定評のある幼稚舎ですから、5分程度の親子面接でも見極めが可能であったと思います。
出身者が皆無の横浜初等部を創立したのですから、幼稚舎は出身者と在学生の家庭、そし
て義塾に貢献度の高い家庭からのみ選抜する方が良いのでは?と、以前発信した事がありましたが、昨年出身者の合格比率が低かっただけに、今年は出身者からの選抜だけに絞り込む年にできたのではないかと思うのです。
私立の中の私立の代表校の一つである幼稚舎は、公立経験しかない保護者にとって最も理解しにくい価値観の小学校です。
幼稚園の保護者層が、系列小学校からの入学家庭の保護者層と違う事や出身者比率が低い事実は、なかなか理解しにくいことと思いますが、幼稚園の保護者同士の人的影響が保護者の成長を生み出すように、送迎の無い小学校とはいえ、祖父母の代から縁が深く互いに影響を受けあってきた家系の子女も珍しくない「幼稚舎ならではの縁の濃さ」は、現代の日本からは無くなりつつあるものだけに貴重なものだと思うのです。
それは99%の公立小学校出身者が日本人の民度の指針になっているのとは全く別に、私立附属幼稚園や小学校が、家系を維持し発展させるための人的影響力の高いコミュニティであるということでご理解頂けるでしょうか…
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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