全国の小学校の中で私立・国立附属小学校の割合が1%に過ぎないことを、以前の発信でも申し上げましたが、出身者の知人や友人が周囲に少ないのは当然だと思います。
当会の保護者でも附属幼小出身者の割合は会員の10%もいませんが、私立・国立附属中高通学経験を持つ保護者は多くおられます。都市圏の附属中学や高校の出身者家庭の幼稚園・小学校受験への興味は、意外に高いのです。
附属中学や高校の出身者の方に、系列校の幼小出身の同級生の印象をよく耳にするのですが、数%から20%程度が極めて優秀だけれども、他は「ぬるま湯育ちで向上心が無いかな…」とか「勉強はあまり得意じゃないですね…」という声をよく聞きます。
附属中学・高校受験の準備をされた方は、高い学力を身に着けた方ばかりですから、受験準備をしていない附属幼小出身者の学力不足を感じるのは当然の事です。
でも、学力差だけで附属幼小出身者の価値を判断するのは、あまりにも短絡的です。学暦偏重主義が長く続いているせいでしょうが、人の魅力や人間力は学力だけで判断できるものではありません。
数%から20%程度の附属幼小出身者は極めて優秀…。ではそれ以外の生徒たちは長期間惰眠をむさぼっていたのでしょうか?
全ての生徒とは言いませんが、彼らは受験の為の勉強をしなかっただけで、中高受験生がやりたくてもやれなかった事に向き合う日々を続けてきただけの事です。それが音楽や芸術、スポーツ…場合によってはゲームや趣味だったかもしれません。様々な活動を通じて高い社会性を身に着けた者もいるでしょう。
そもそも私立や国立附属幼小に通う最大の魅力は、受験準備に時を費やさず、非凡で魅力的な人材に影響を受けながら学校生活を送る事にあるのです。それは教師や生徒達、そして保護者という人材です。
出身者達がその魅力を発揮しだすのは、若い頃よりもむしろ人生の中盤を迎えた頃であり、非凡で魅力的な人材から受けた影響がじわじわと効きだし、極めて個性的であったり、人柄の良さであったり、人をまとめる力量であったりなどの人的魅力を放ち始めるのです。
残念ながら、系列高校や大学へ進学できず、他の学校へ行かざるを得ない者も附属校では10~30%程度存在します。そこで初めて親が用意してくれた附属幼小の価値が如何に高いものであったことを知ることになります。
恵まれた環境を手放してしまう生徒達の背後には、合格後にすべきことをせずに管理せず、学校だけに責任を委ねた親の存在があります。学校は警告を発していなかったわけではないのです。
何か突出した才能を持っていなければ、中学以降は学力不足では進学できないのですから、反省し厳しい態度で適切な対処をしなければ、客観的に自身を判断できず、世間知らずの子供は立ち直れないだけのことです。
親の心子知らずなのです。1%の附属に通わせている意味を親も忘れてはいけないのです。
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