連載 幼稚園・小学校受験 合格バイブル
「曉星・白百合学園⑹」 第四章 カソリック附属編⑱
『曉星学園の現状』
平成の末頃からでしょうか、暁星幼稚園の保護者からよく耳にするのは、園児の内部進学に対する不安です。希望者全員が進学できないのは確かですが、平均1名程度ですから不安になるほどの人数とは言えないように思うのですが、昨年四月に理事長が園長に就任して初めての内部進学で、3名が進学できなかったようで、そうなると不安になるのも致し方のないところかもしれません。
内部進学の為というより、小学校進学後の学習能力向上の為に暁星幼稚園の在園生が、当会の指導を利用されることが多いのですが、、他校を受験される方はいても、進学できなかった生徒は記憶にないので、その理由が進学に相応しくない発達であったためなのか、他の理由であったのかを確認したいところです。
暁星小学校から系列中学に内部進学できなかった生徒も3名のようですが、同じ数といっても昔と違って他の附属中学を受験する生徒が結構な割合でいますから、大学受験校の宿命とはいうものの、折角育てた生徒が他の中学に流れていくのは、先生方も心穏やかではいられないことと思います。
系列高校からの医学部受験結果だけを見て、幼稚園や小学校を選ぶ方も多い理系全盛時代ですから、幼稚園や小学校を通じて得られる、その学校特有の育ちの価値観をどんなに訴えても、なかなか理解しづらいのは、全国に1%程度しか私立附属小学校が存在しないという理由だけでなく、今の時代の保護者達が育った時代背景もあるのでしょう。
ここに詳細なデータはお伝えしませんが、暁星小学校の補欠繰上り合格が、例年20名以上になってしまうように、附属小学校の合格辞退者が一部を除き男子校、女子校、共学関係なく同様の数になってしまう背景に、大学受験の合格結果が大きな影響を与えているのは間違いのないところです。
戦後からバブル時期(1985年~1991年)までの時代に、私立や国立附属幼稚園や小学校に通わせたいと考えた家庭の理由が、大学受験の合格結果などではなく、その附属に相応しい家系や育ちであるからという理由が大半であったのを考えると、世代の違いが如何に大きい変化を生むものかと思うしかないのです。
暁星や白百合学園などのより詳細な情報は、ブログで公開すべきものではないので、必要な方は塾長カウンセリングや模擬テスト、発達診断テスト後の後日面談の機会をご利用下さい。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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