幼稚舎は平成30年度に大島誠一舎長が退任され、新舎長に武田敏伸先生が就任されました。
前舎長の大島誠一先生について「真面目でいい先生でした」と、大島先生が我が子の担任であった幼稚舎出身者から何度か耳にしました。「幼稚舎の舎長は出身者でなくては…」と、出身者ならではのこだわりを持つ方もいないではありませんが、改革派の加藤舎長の後を立派に勤め上げられたのではないかと推察します。
大島舎長時代は、平成25年に創立された横浜初等部の基盤が出来上がっていく時代でした。やっと卒業生も巣立ち、横浜初等部が幼稚舎から一本立ちする時期に、武田敏伸先生が幼稚舎長に就任されたわけです。
令和元年9月初旬から販売された募集要項の願書は、幼稚舎の福翁自伝と異なる【「伝記 小泉信三」を読んで、慶應義塾の熟風・気風(空気感)についてかんじるところを書いてください】という課題変更がありました。
これは、幼稚舎から一本立ちへの象徴とも言えるものでした…
武田先生の幼稚舎長待望論は以前からよく耳にしてきました。「エースで四番登場だね」と表現した出身者もいたぐらいですから、本心からの発言なのでしょう。
それだけに令和元年9月27日の異例の舎長退任及び担任就任発表。同時に横浜初等部長の退任発表…
本年度の考査もあと一カ月余りのこの時期です。特に幼稚舎の先生方にとっては穏やかではいられないことでしょう。
でも創立から145年を越える幼稚舎です。戦乱や復興などを乗り越えてきたのです。いつの世も人は挫折や困難から多くを学ぶもの…新舎長と共に襟を正し、慶應義塾の附属校としての自覚を持って福澤先生や小泉信三先生の志を継ぐことを心から願っています。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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