「医師家庭」の次は「企業勤務家庭」です。
会員で目立つのは金融機関勤務の家庭です。中でも外国銀行日本法人と、三大メガバンクの会社名が入会申込書の職業欄によく見られます。
三菱UFJ、みずほ、三井住友フィナンシャルグループの三大メガバンクは、商業銀行だけでなく、信託銀行、証券会社、リース、シンクタンクなどからなるグループ企業ですから、高い割合を占めるのも当然かもしれません。
以前、聖心女子大学卒業生の勤務先を調べた時、その就職率の高さに驚きましたが、その中でも金融機関への就職が目立ちました。信用が大切な業界ならではの選びであり素性の良さの大切さを感じますが、有名附属幼小に子供を通わせている保護者の勤務先に、金融機関の一流企業の名前が並びますから、有名私立附属の先生方にとっては安定感のある保護者層と感じるのでしょうね。
附属幼小受験がまだポピュラーでなかった時代に目立った勤務先は、電通、博報堂等の広告代理店。そして日本テレビ、TBS,テレビ朝日などの民放テレビ局とNHK。
加えて朝日、読売、毎日等の新聞社や、講談社などの出版社勤務のご家庭も目立ちましたから、マスメディアと附属幼小は相性が良いのかもしれません。
旅客機の客室常務員をされていた母親は、現職も含めて私立附属幼小に興味のある方が多い上に、結果的に保護者になる割合も高いですから、航空業界勤務の家庭も多いでしょう。
伊勢丹、三越、高島屋などのデパート業界も以前は目立ちましたが、近年はちょっと…
リーマンショック前の幼小受験ミニバブル時代、急に増えたのは外資系のコンサルや金融会社とIT系企業でした。ショック後は外資系勤務の家庭が減少しましたが、近年復活しています。
そういえば、通信事業最大手であるNTTグループなどの通信系に勤務される家庭も目立ってきました。創業者一族は別としてメーカー企業勤務家庭は少数でしたが、近年は夫婦共にメーカーに勤務されている共働き家庭を中心に増加しています。
保育園や子供園に子供を預けながら社会で活躍する両親にとって、私立や国立の附属幼小に通う価値の高さを理解していても、なかなか受験に踏み切れないのが現実でしたが、出産や育児休暇に対する企業の姿勢の変化と共に、身近な存在になったのでしょう。
保護者を人材と考える附属側にとっても、層の広がりは系列校全体の将来に良き結果をもたらす条件ですから、喜ばしい事だと思います。
こうやって、会員や外部生の企業勤務の保護者層の変遷を、戦後のバブル期以降から振り返ってみると、時代毎の世の中の移り変わりと同調するかのようです。
今回は附属幼小の育ちを考える法人企業勤務家庭について述べましたが、AIの時代を迎えようとしている今、附属幼小の先生方はどのような選びをしていくのか…興味は尽きません。
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