私は東京都千代田区立麹町中学を卒業しました。麹町中学は戦後定着した番町小⇒麹町中⇒日比谷高校⇒東京大学という定番の進路で知られていましたが、都立高校平均化の為に制度化された群制の時代が続いた為に過去のものとなり、昭和40年代は国立・私立附属高校の受験全盛時代になっていました。(ちなみに私は日比谷・九段・三田高校のある11郡の地域に住んでいた為に、合格後の抽選で三田高校に決定後辞退し、私立の附属高校に進学しました)
当時は、中学受験がまだまだポピュラーな時代ではない為、中学受験の予備校も目立つものは無く、公立ながら名門校と呼ばれていた麹町中学に通う為に、地域外から通う越境入学生徒の多い時代でした。(同地域の番町・麹町・永田町小学校も越境通学生徒の多い時代でした)
越境で遠方の公立小や麹町中学に通う当時の家庭が、幼稚園・小学校受験を目指す近年の層と類似している事を理解する為には、幼児教室の仕事を長く勤め上げる時間が必要でしたが、良質な教育や特異な人的環境を得るためなら、小学生であっても遠距離通学を選択する層が、当時も今も変わらず存在している事実が興味深いところです。
ところで、当時の麹町中学は一学年が10クラス(約400人)で、私の学年は国立附属高校や御三家に50名程度、早慶附属なら100名程度の合格者を出しています。都立高校全盛時代なら日比谷や戸山高校を目指したであろう生徒達が、抽選で進路が決定する郡制を敬遠し、国立附属や費用の高い私立高校を選択したからです。(現在の都立高校は群制を廃止しています)
麹町中学が名門校と呼ばれ、偏差値の高い国立大学附属や私立高校に合格者を多く出したのは、授業内容や中間期末及びその他の学内テストの質の高さと、それに応える通学家庭の目的意識の高さ、高い指導力を持つ先生方の適切な進路指導があったからこそだと思います。
しかしながら、越境通学禁止と中学受験が盛んになるにしたがって、永田町小と麹町小の統廃合などの少子化の波に飲み込まれながら、麹町中学は他の公立と違わない地域の中学に変貌していきました。
この我が母校である麹町中学が一人の校長の登場により、再び世間の注目を浴びているようです。注目されている理由はpart2でご紹介したいと思います。
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