先日、以下のブログで父親の思い出について触れました。
私立附属幼稚園・小学校卒業後三十年の時を経て理解する親の思い
父親っ子であった私ですから、どうしても父親との思い出が先に立ってしまうのですが、父親が幼児教室や中高受験の塾を創業した小学校四年生の頃に、仕事を辞め専業主婦となった母親は、私の精神的支柱となる存在でした。
父親からは社会経験を通じて自分らしい生き方の大切さを学び、母親からは我慢強さと謙虚な気持ち、そして情の大切さを学びました。そして奔放な生き方だった父を、数十年も我慢強く支えた母親の姿は私の生きる教科書でした。
体罰も含めた父親の躾が、十歳を過ぎた頃から叱られた記憶さえ無い事を前回申し上げましたが、代わって怖い存在になったのは母親でした。何故か60歳を越えた今も母親から叱られているのですが、父親とは異なる体罰の無い方法で私を鍛えてくれました。
体罰と言えば、東京都が2月13日、家庭内の「しつけ」と称した体罰が虐待につながりかねないとして、暴言なども含めた体罰の禁止を盛り込んだ、子どもへの虐待防止条例案を公表しました。
罰則はありませんが、大阪や埼玉など9府県で施行されている児童虐待防止に関する条例と比べると「虐待は社会全体で防がなくてはならない」という強いメッセージが出されています。
子供への体罰は、学校では学校教育法で禁止されていますが、家庭内では一律に禁止する法律はありません。親権者の子供に対する「懲戒権」が民法で規定され、その権利の行使として体罰もあり得るとの解釈例がある為だそうです。
「もうおねがい ゆるして ゆるしてください」「おねがいします ほんとうにもう おなじことはしません」と書き残してこの世を去った結愛ちゃんの書き残したノートは、「しつけと称して虐待を正当化することがないよう、条例に盛り込むことで、体罰によらない育児が重要とのメッセージを発信したい」という昨年の都職員の発言を生むだけの影響があったように思います。
両親が各々私にしてくれた躾は手法こそ異なりますが、その厳しさの裏に深い愛情を常に感じていました。子供の心が傷つく事を恐れて、叱れない母親を最近多く見かけますが、我が子に対する深い愛情故に叱る事は、子供の心を傷つける事に繋がらないと私は経験で信じています。
思い出せば、泣きながら「もう二度としません!」と両親に何百回謝った事か…
男の子は泣いた数が多いほど育つと言いますが、結果から考えると嘘泣きも多かったのかもしれませんね…
「プリマークラス」は四月スタートです。
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