「受験に相応しい」のではなく「私立附属幼小に相応しい親と子供になる」 為の教室でありたい…これは、私が幼児教室を運営していて大切にしている思いです。
聞こえの良い言葉のように思われるかもしれませんが、合格すれば良いのではなく、私立附属幼小の一員になった後、通園・通学を続けている間に、有意義な場にして頂くための私達の大切なこだわりなのです。
数えきれないほどの保護者の方々との対話経験を通じた学びは、今も続いていますが、先日はミッション系附属校育ちの母親から、附属校における「信仰」と、信者にとっての「信仰」について学びました。
「信仰」については、これまでも私立附属教師や出身者から繰り返し繰り返し教えを受けてきましたが、ミッション校に通い、日々のミサや礼拝での祈りを通じて理解する「信仰」は、受験の為に通った教会経験等で感じとったものとは次元が全く違うものであり、転勤等の理由で海外経験がある帰国子女と、海外で生まれ育った日本人との「原点期の人的環境の違いを起因とする差異」と同様のものと言えるでしょう。
ミッション系附属幼小の育ちの経験を持つ方が、学校案内にある宗教や教育についての記述を願書で引用する例が稀な事や、宗教についての解釈ではなく、ミッション育ちの人的影響を中心に面談時に述べる謙虚さは、まさに宗教教育を受けてきたからこそのものです。当然ですが私ごときが「信仰」を語れる筈はないのです。
合格を目的とした「ミッション系附属の先生方に気に入られる為の佇まいや発言」などをマニュアル化したり、レクチャーする事が如何に陳腐な事であり、信仰をないがしろにする事であることを、出身者や附属の先生方との対話を通じて私は理解してきました。
「ミッション附属に通う事を通じた子供の学びや、保護者の子供への向き合い方」は、受験準備を通じた「私立附属幼小に相応しい親子」へと成長する過程で出来上がるものであり、「受験に相応しい親子」になるためのマニュアル的指導とは根本的に違うものであることを、様々な機会を通じて具体的に伝えていかなければと思うのです。
それは、無宗教系附属志望であっても同様であり、全ての附属共通のものだと思います。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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