前回の「子育て論・夫婦論」のテーマで、「そのうちできるようになると思っていました…」と思っている親について述べましたが、「なかなかできるようにならない子供」の事例でよくある理由について述べましょう。
「私の子供は早生まれなので…なかなか伸びなくて困ってます」という声をよく聞きます。それについては「手を入れ続けて開花する時期を待つ」しか対処法はないのです。
ところが、早生まれでもないのにいつまでも幼く、社会性や能力面の発達が遅れている子供もよく見かけるのです。この事例のほとんどが「赤ちゃん扱いを続けて、精神面の成長が遅れた」ために、技術的な成長を妨げたり、資質の芽が育たない結果と考えられます。
いつまでも赤ちゃん扱いを続ける子育ては、特に男の子の親に多いのですが、母親の母性が強くなりがちな高年齢出産だけの特徴ではなくなっています。幼いが故に可愛さ倍増なのは仕方がありませんが、「知育や社会性の発達」は「精神面の成長」と対をなすものです。
受験準備を通じ、子供の発達の差を目の当たりにして気づきやすいものだけに、一般幼稚園や公立小学校に入園・入学する大多数のご家庭も、赤ちゃん扱いをせずに「なかなかできるようにならない気苦労」を遠ざけて欲しいと願っています。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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