小学校受験準備をブラッシュアップ
「模擬テストはシュミレーションという誤解」
子供や両親にとって学校や幼稚園は異空間であり、初めての教師(シスターもです…)に向かい合い、遊んだ事もない子供達と一緒に考査に臨まなくてはなりません。
何故か相性の良い場所や、どうしても居心地の悪い場所が親子共にあって、その実力を全ての考査会場で発揮できる親子は極めて少数です。「家では出来るのに…」と思う例と同様に、異なる環境で実力を発揮するのはなかなか難しいものなのです。
では模擬テストはどうでしょう?模擬テストをシュミレーションと考えて受験する保護者がいます。「そっくりテスト」や「志望校別テスト」のような名称がついていれば、そう思うのは当然だと思います。
中学受験以降の、机上だけで行われるプリント中心の模擬テストであればその考え方自体は間違いではありませんが、幼稚園や小学校受験は、多様な考査方法があることを理解した上で模擬テストに臨んで欲しいと思います。
受験準備の為に模擬テストは大切な機会だけに、保護者が理解しておくべきことを並べてみましょう。
・通っている幼児教室の模擬テスト会場は、子供にとって慣れた環境なので、例外を除き普段の力量を発揮しやすい環境です。ですから発達度や習熟度を知る為にベストの模擬テストです。しかしながら、通っている教室の指導時に子供が萎縮している状況なら、模擬テストでも力を発揮することは望めないでしょう。(緊張感を持って学ぶのと、萎縮している状況は違います。)
・他の教室やテスト業者の会場テストは、幼児教室や大学の校舎であり、類似問題や考査方法は真似できたとしても小学校や園という場の環境や人的環境を再現できるわけではありませんから、例え「そっくりテスト」だとしても本考査のシュミレーションとはならないと理解してください。
・他の教室やテスト業者の会場テストは、慣れない場や人に囲まれて考査を受けるのですから、緊張状態や萎縮状態となりやすく、普段の力を出せない可能性があります。慣れた場所で出せる結果との違いを確認するのに適しています。
・模擬テストの良し悪しや、テスターや評価方法の問題点の有無は、受けてみなければわかりません。評価に疑問を感じるのならば必ずその理由を確認すべきです。その上で通っている幼児教室の教師に見解を求めましょう。
・志望校(園)別テストは、直近の過去問を基にした出題の考査です。あまり早い時期に受けても無意味です。例え志望校(園)が決まっていても、最初はバランスよく出題される、総合的な子供の発達の判断を目的とした模擬を選ぶと良いでしょう。十分な発達をした後に志望校(園)別模擬を受けても遅くありません。
・志望校(園)別テストを、どのようなタイプの附属を志望校(園)にするかの判断材料を得るために受験するのは全く無意味です。第一志望は、親や家庭の方針で決定するのであって、子供の向き不向きで決めるものではありません。志望している附属の力量や相応しい子供に到達しているかを判断する為に受験してください。
・受験直前に毎週毎週、模擬会場を渡り歩く親子を見かけますが、結局親が不安を解消するために良い結果を求めているのに過ぎません。子供が疲弊していく原因にもなります。受験直前の数週間は子供の頭や身体の疲れを取り、本番の考査が新鮮に思えるような状態にすべき時期です。だから当会では10月以降に通常模擬テストを実施しないように心掛けています。
最後ですが…
『父親と母親は、子供を最も信用してあげられる存在です。私達は教え子たちが必ず力を発揮してくれる筈だと信じて送り出していますが、私達以上に信じてあげられる存在になって下さるよう心から願っています。』
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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