小学校受験準備をブラッシュアップ
「宝仙・精華・都市大・国立学園。目黒星美・洗足学園…中学受験校のペーパー出題数」
ペーパーの枚数の違いを大雑把に分けると、大体三種類に分けられます
⑴ペーパーは2~3枚程度と少な目で、行動観察・運動・絵画制作・巧緻性の割合が高い。
⑵ペーパーは5~10枚程度で、個別・行動観察・運動・絵画制作・巧緻性とバランスよく配分。
⑶ペーパーは10~20枚程度と多く、少なめだが個別で知識や言語発達、行動観察・運動で社会性と身体能力も確認する。絵画制作等の創作系はあまり出題されない。
前回では、⑵のタイプの附属が、バランスの良い発達の子供を選ぶために必要十分と考えるペーパー枚数であると述べました。この⑵のタイプは、長い歴史を持つ私立らしい私立校が勢ぞろいです。
さて、今回は⑶のタイプの附属の出題枚数についてです。
ペーパーを10~20枚程度と聞いて、「えー、そんなに!」と思うかもしれませんが、それこそ天井に届くほどのペーパー学習を繰り返してきた子供にとったら軽くこなせる枚数で、出題数の多い中学受験経験を持つ保護者なら気にもしないでしょう。
「柔軟な思考力」「高い聞き取り能力」「少ないケアレスミス」「苦手分野が少ない」というような、まるで中学受験生のような能力を持つ子供を選ぶために必要なペーパー枚数です。
均一な難度のペーパーを多分野から出題し、制限時間も短めです。
⑶のタイプは、中学受験校の典型的な出題スタイルですが、これらの小学校は⑴や⑵の併願校として選ばれるケースが多いのです。
近年附属小学校の主流となった「共働きの大手法人社員や勤務医、弁護士」等の家庭に多い、「第一、二志望が駄目なら中学受験校を選択して、中学受験の条件を整える」という高学歴志向者の選びと言えますが、たとえ中学受験校に合格出来たとしても、⑴や⑵の附属小学校にも相応しいとは言えないのが、特に私立の附属小受験の奥の深さだと思います。
最後に、過去にペーパー出題を廃止して行動観察中心の考査にした立教小や幼稚舎、反対に個別テストをペーパーテストにした青山学院初等部、令和4年度受験からペーパー重視から行動観察重視の考査となった桐蔭のような例は、考査日程変更同様、予告なしに変更されたものであることを付け加えておきましょう。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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