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「立教小、慶應幼稚舎の行動観察の狙い」
「小学校受験 行動観察三つの視点」では、行動観察における評価のポイントをお伝えしました。今回は、立教小学校と慶応幼稚舎の行動観察テストの狙いの違いについて述べましょう。
立教小学校は、前回の視点で実施してきた「行動観察考査」に、「知能の発達」を見る「教師一人対子供三人程度の小集団での個別考査(観覧者・記憶・積み木・パターンブロックetc.)」を加える事で、近年の立教小学校入学生徒の質を向上させました。
立教小学校で行っている行動観察考査で子供を選ぶ基準は、成蹊・早実のものと同等と考えて良いのですが、成蹊や早実のペーパーなどを利用した「知的発達度判断」を、立教では「教師一人対子供三人程度」の個別考査で行っていると判断して良いでしょう。
それでは、慶応幼稚舎ではどうでしょう。
幼稚舎の考査は、立教小的な「知能の発達」を見る考査がありません。大島舎長時代以降、現在の杉浦舎長の考査でも「浅く簡単な内容の行動観察考査」を四つ程度行っているだけなので、「あの考査内容で子供の選抜が可能なのか?」という疑問を保護者に抱かせる結果となっています。
しかしながら、浅く簡単な内容であり正解の無い考査だからこそ以下の魅力を見いだす事が可能となると私は確信しています。
『教師の想像を超える行動をする』
『ミスをしても諦めずやり直す意識を持つ』
『リーダーとしての器の大きさを感じる』
『両親や祖父母から受け継いだ際立つ存在感を持つ』
以上の魅力は、無縁家庭だけでなく出身者にとっても合格の高い壁を乗り越える条件であり、ご両親の度量と、附属小の魅力を理解している優れた教師の導きなしには育まれないことだけは間違いのないところでしょう。
私の楽しみは、魅力を秘めた原石のような子供に出会い、磨きあがっていく課程をご両親と共に実感していくことだと思っています。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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