三年ぶりの洋上小学校で船員になった青山学院初等部6年生が来てくれました。

47回の歴史を重ねてきた洋上小学校は、青山学院初等部を象徴する伝統の宿泊行事です。しかしながら、甲子園の高校野球、修学旅行、文化祭etc同様、洋上小学校もコロナ禍の感染予防の為に休止せざるを得なくなり、新型コロナは初等部卒業生の生涯忘れない思い出を奪いました。

 

洋上小学校は、長期間の旅行や修学旅行ではありません。東海汽船の船「さるびあ丸」に6年生が小さな乗組員として9日間仕事をしに行くのです。

 

1年生(コロナ禍前は横浜まで1日だけ共に乗船)から見送られた6年生128名は、大型船とはいえ初日から船酔いの洗礼を受けます。生まれて初めての船旅の子供もほとんどでしょうから無理もありません。

 

航海ルートは毎年同じではありません。竹芝桟橋から出航した「さるびあ丸」は、今年は東北大震災の爪痕の残る岩手県方面に向かう北回りコースで、2日目の上陸地「宮古」を目指します。

 

彼らが船員としてその後どのように成長していくかは、下記からご覧頂くことにして、今回で48回目となる洋上小学校は、先生方の「今年は絶対に実施するぞ!」という覚悟で決行が決まったそうで、それは出航日の5月25日の1週間前だったそうでう。

 

 

生徒や教職員全員がPCR検査を終え、全員が参加できるようになったのは、6年間の青山初等部を支え続けてきた保護者の協力の賜物でしょう。
 

青山学院初等部に通学した当会の卒業生の保護者から、定番のように耳にしてきた「先生方の熱意には本当に頭が下がります」の言葉は、青山ファミリーの一員として心から協力しようという保護者の意識を生み出しているのだと私は思います。


「初等部で自分も学べたらどれだけ幸せだったろう…」という発言も、何度耳にしたかわかりません。

 

今回来てくれた6年生の船員は、同じ初等部生の4年生の弟と一緒に〇つけ先生として来てくれました。弟も小さな乗組員として2年後はさるびあ丸に乗船し、船酔いと闘い、手旗信号を覚え、一回りも二回りも逞しくなって卒業していくことでしょう。

 

東海汽船から小さな乗組員に配られた帽子には、船長の石井キャプテン他、船員の方々のサインが書き込まれています。この帽子も青山学院初等部の思い出の品として

生涯手放せないものになることでしょう。

   麹町慶進会 塾長 島村 美輝         
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