GWのような家族で過ごす時間が多い機会は、たとえ受験家庭であっても受験準備の日々を忘れ、我が子を野に放ち、広いフィールドならではの経験を親子でして欲しいと思います。精神年齢を上げ、子供の器を大きくする為に、保護者の思い切った子育ては大切です。
また、受験準備で頑張ってきた親子にとって良き休暇期間となる可能性もあります。各家庭にとって保護者の余裕が無くなる夏までの最後のチャンスかもしれませんね。
ところで、前回「端午の節句を前にして 男子の子育てを考える」で述べたように、男子の子育ては楽ではありません。一姫二太郎とはよく言ったもので、一人目の子供は女子が楽と思われる子育て経験者は多いと思います。
女の子は夜泣きが少なく、病気になりにくく、早くから母親の手伝いをしてくれる子供が多いので理想的な育児になるとも言われます。受験指導の立場で男子の受験生を語るならば、「可愛いけれども手のかかる存在」です。
でも、躾の行き届いたミッション系女子校の先生方でさえも「手のかかった生徒の方が記憶に残り、成長して親となった姿に対面した時の喜びは格別のもの」と思う例が多いのと同様に、「育てがいのあった生徒」であることは間違いがなく、当会の「年長クラス卒業式」では「よくぞここまで育ってくれた…(:_;)」と、教師一同感慨深いものがあるのも事実です。
男子生徒の指導経験は教師の力量を伸ばします。成長に応じた効果的な言葉かけや接し方、他の子供を利用する伸ばし方etc.…、母性が強く、過干渉の気味の男子の母親に対して接してきた経験が生きるからです。
マニュアルでは学べない、実践経験からの学びは教師の財産です。豊富な財産を手にした教師との出会いは、苦労の多い男の子の子育てが楽しいものになる可能性が高くなります。良き医師との出会いが病人にとって大切なのと同様に、子育てや受験準備のパートナーとなる教師選びは保護者の親力であると言えるでしょう。
教室に通っておられる受験生のご家庭は、GWの親子の過ごし方について子供の成長過程をよく理解している教師に相談され、有効な機会にされることを願っています。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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