平成30年度 私立附属幼稚園・小学校受験を終了して…part2
「幼稚園受験の結果を振り返って⑴」
最近、系列中学以降と全く別物である「附属幼小の学びや育ちの意味」を理解して、来会される保護者の方々が増えている事を実感していますが、我が子に私立附属の育ちを与える意味を理解する保護者が増えることは、私共のような幼児教室にとってもありがたいことです。
幼児教室にとって大きな財産は保護者に恵まれることです。教室に任せっきりにせず良き関係を築ける保護者は、優秀で魅力ある教師を育てます。それは客筋の良い飲食店の従業員が、良きサービスを身に着けていくのと同様です。
小学校受験と幼稚園受験それぞれが両立している教室を運営する…実は簡単な事ではありません。25年以上前まで、都内五ヵ所で八教室を運営していた当会でも、幼稚園受験部門のある教室は三教室だけだったぐらいです。幼稚園の先生方でさえ、就園前の子供を園にとって相応しい姿に成長させることは容易ではないのですから当然です。
三保・二保の受験では、「知育発達」以上に「素直な心」を育てることが大切です。加えて、ご両親の魅力を引き出す力量も幼稚園受験担当の教師には必須条件です。定番的な型にはめるのではなく、各家庭のご両親それぞれの魅力を引き出すことは合格結果に最も近づく条件だからです。
幼稚園受験はまず親としての成長が先で、その後に子供が追従して成長していく順序が正しい手法です。保護者それぞれの子育てを確立していくためには、ご両親が自身の人間性を知り、その姿になった理由を理解することが第一歩です。
入園後の姿しか見えていない「型にはめるだけの手法」のマニュアル型受験指導は保護者の成長を生み出しません。
未経験の方々だからこそ「こういうもの!」という定番的指導にはまりやすいのは無理もありませんが、人材として優れた親と、育ちにしっかり手を入れた子供の両方を手抜きせずに選ぶ姿勢を持つ幼稚園は、「自分の頭で理解し、自身の手法の子育てを迷わず実践できるご両親と、魅力ある子女」だけを求めているのですから、子供だけでなくご両親の魅力を引き出すことが出来る幼児教室の教師は大切な存在です。
私の教室の幼稚園受験結果が近年良かった理由は保護者に恵まれていた…それに尽きると思います。二十五年以上の指導歴を持つ主任の言葉や姿勢を理解し、厳しすぎず甘すぎない「我が家の子育て」を確立し、受験に対して前向きに真面目な姿勢を持つ家庭に恵まれました。
当会の教師達がすべきことは、どのようなご家庭や子供であろうと最良の状態に導くことです。100%の満足を得るのは無理ですが、今年もまずまずの結果に近づくことができました。ここ数年の当会は、小学校受験と幼稚園受験それぞれが柱として両立していると確信するものになったように思います。
part3では、有名附属幼稚園の選びの特徴について可能な限り述べてみたいと思います。
part3に続く
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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