幼稚園・小学校受験のmanagement78
『立教小、慶應幼稚舎の行動観察の狙い』
前回のmanagement77では、行動観察における評価のポイントをお伝えしました。
今回は、立教小学校と慶応幼稚舎の行動観察テストの狙いの違いについて述べましょう。
立教小学校は、前回の視点で実施してきた「行動観察考査」に、「知能の発達」を見る「教師一人対子供三人程度の小集団での個別考査(観覧者・記憶・積み木・パターンブロックetc.)」を加える事で、近年の立教小学校入学生徒の質を向上させました。
立教小学校で行っている行動観察考査で子供を選ぶ基準は、成蹊・早実のものと同等と考えて良いのですが、成蹊や早実のペーパーなどを利用した「知的発達度判断」を、立教では「教師一人対子供三人程度」の個別考査で行っていると判断して良いでしょう。
それでは、慶応幼稚舎ではどうでしょう。
幼稚舎の考査は、立教小的な「知能の発達」を見る考査がありません。特に先代の加藤舎長から現在の大島舎長時代は「浅く簡単な内容の行動観察考査」を四つ程度行っているだけなので、「あの考査内容で子供の選抜が可能なのか?」という疑問を保護者に抱かせる結果となっています。
しかしながら、浅く簡単な内容であり正解の無い考査だからこそ『教師の想像を超える行動をする子供』や『生まれ持った器の大きい子供』を見いだす事が可能となると私は思っています。
そして、「慶應義塾に貢献実績の無い無縁家庭からの合格者」となる極めて少数の会員生が時折見せる「際立つ存在感」は高い壁を乗り越える条件であり、それを考査で存分に発揮する為には、ご両親や教師の存在はやはり大きいと言わざるを得ないのです。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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