今日の年長クラスの一コマ「拭き掃除」
子供に拭き掃除させている方はいますか?
「小学校受験で出題されることがあると耳にしたので、今やらせているところです…」なんて答える親も多い時代かもしれません。
日本家屋に住み、「熊歩き」「犬歩き」の姿勢で、廊下を何往復も拭き掃除させている家庭など全く目にしなくなりました。
フローリングだらけのマンションに住むのですから、もっと機会が多くても良さそうなものですけど、腰を曲げずに楽々拭き掃除が可能な水を使用しないモップがポピュラーな時代です、
本棚の埃を拭く時も便利な製品が目白押しです。わざわざ大変な思いをして、バケツの水の中で「雑巾を洗って絞る」事など無意味でしょう…と大人にも言われそうですよね。
でも箒(ほうき)とちりとりを使用しての「掃き掃除」や、前述の「拭き掃除」は、日本古来の生活常識であり、子供にも可能なお手伝いです。便利な製品が中心になった現代でも残しておきたい生活常識のように思います。
しかしながら、子供にさせてみると想像できないような行動をする子供ばかりです。
雑巾を「絞る」…この「絞る」というやり方から指導しなくてはならない時代なのです。
日常よく使用する傘でさえ、室内や車内では「傘はたたむもの」という習慣が身についていない子供ばかりですから、雑巾を絞って拭き掃除なんて出来る筈もありません。
受験目的で幼児教室に通ってみたら、日本古来の生活常識の数々に触れることになり、自分が日本人であることを改めて認識することも多いのです。
元来器用な日本人です。不測の事態で電気や水道が止まるようなことがっても、不便に慣れ自身の手で様々な事をこなすであろうと確信します…と言いたいところですが、現代の幼児期の子供達を見ているといささか不安になります。
受験をされないご家庭も含めて、掃除以外の「紐結び」や「包む」「紙をちぎる」「服をたたむ」などの子供にも可能な生活常識を数多く経験させ、便利な製品に囲まれた時代だからこそ身につけて欲しいですね。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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