志望校・志望園の決め方について⑸
私立・国立幼小での育ちの経験が無い保護者が、説明会等で理解できることは表面的なものだと思います。幼稚園の保育内容をいくら説明されようが、創立者の理念や宗教教育の意味に耳を傾けても、それらの原体験がない者にとって理解できることは多くはないのです。
附属幼小出身、特に私立の出身の保護者は個性の強い出身校(園)を軸として他の附属を論じます。私立幼小の出身者は、その色の濃さ故に母校と他校を比較した時の違いがよく見えるのは当然で、出身者はその類似性や差異を直感的な表現で説明することが可能です。
対して公立出身者は「大学受験者が多く結果が良い」とか「ミッション校」「共学・別学」のような「条件」で類似性や差異を語ることが多く、「育ちの場」としての絞り込みに相応しくない視点になりがちです。では、公立出身者は何を経験軸にして小学校や幼稚園を絞り込めば良いのでしょう?
私は、幼少期の『親や家業、地域性等々の幼少期の育ちの環境を経験軸とした、直感的に感じる居心地の良さ』を大切にすべきだと思うのです。
私は「家庭と各附属幼小の属性の共通点」について私は直感的に見えてしまうことが多いのですが、恐らく出身者や合格する子供の親との対話を通じて「その方の居心地の良い環境」へ相性に対する直感が磨かれただけなのです。
勿論「全て、それで決めてしまえば良いのです!」などと乱暴なことは申しません。でも大切にした方が良いことだけは言えるでしょう。
「合格して初めてわかりました。(カリキュラムがどうとか、宗教がどうとかの理屈じゃなくて)親や子供にとって相応しい場所に決まるようになっているんですねー」
これは、教室の卒業生が後日談で語る共通の言葉です。受験前にそのことを理解している保護者は少数なのです。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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