志望校・志望園を選ぶ視点⒆
塾長の立場からの視点 part3
私立・国立附属幼小について全く知識がないご家庭の受験指導やご相談も多いのですが、既に第一、二志望の園や小学校を決定済みのご家庭もあります。
決定の理由を体験指導や面談時に確認させて頂くのですが次の様な理由が大半です。
①自身が附属育ちなので。
②職場の同僚や親族、友人が通っている。
③近所や同じマンションに附属生徒が居住していて、その様子を見て。
④中学受験志望であったが、小学校時代を受験の為だけに費やす事に疑問を感じたり、不安を感じる。
⑤系列高校の大学受験の実績が良いので。
⑥中学受験の実績が良いので
①自身が附属育ちなので。
多いように思われがちですが、全国の小学校の1%しか附属小がありませんし、系列幼稚園はより少数ですから、出身者の割合は実際にはかなり低いものです。
しかも、自身が出身者だとしても親としての視点で母校を見てきたわけではないので、他校(園)への理解は公立出身者と大きく変わるものではありません。
ただ、附属に通っていた頃に受けた教育や宗教との関り、豊富な行事、男女別学、他の保護者との関りetc.…公立にはない育ちの経験を持っていますから、母校との印象の違いを感じることは可能でしょう。
②職場の同僚や親族、友人が通っている。
実際のところどうなのかを理解する為に、様々な機会を通じて話を聞きやすいですし、その学校や園に相応しい親子であるかの判断も聞ける可能性もあります。
ただ、自分の兄弟姉妹であっても、同じ人格ではないですし、元は他人であった夫婦それぞれの感じ方もありますから、相応しいかどうかの判断は慎重にしたいところです。
③近所や同じマンションに附属生徒が居住していて、その様子を見て。
②の例と比較すると、見た目の判断でしかなく、他校や園の生徒との比較もなかなかできませんから、志望理由にするには浅すぎる理由でしょう。
可能であれば、親御さんと話が出来るような機会を持ち、②の例程度の関係性は築き上げたいところです。
④中学受験志望であったが、小学校時代を受験の為だけに費やす事に疑問を感じたり、不安を感じる。
中学受験に「ほどほど受験」という無理のない志望校選択をする家庭が増加していると近年よく聞きますが、「某予備校は一年生から入塾しないと席が無くなる…」のような都市伝説も未だに伝播していますし、関西の中学受験熱は東京以上のものがあるようです。
「中学受験準備は4,5年生からで十分間に合うでしょう…?」なんて言おうものなら一笑されるぐらい、中学受験は一年生から準備しないと間に合わないものと信じている方は多いようです。
一方、小学校の六年間を中学受験準備のために費やすのは如何なものか…と思う方も増えているのも事実で、当会のある千代田区の麹町や番町地域でも「小学校では附属小で人的影響を受けながら社会性を育み、好きなことに取り組ませたい。受験は大学で良いでしょう…」と考える方も増えています。
保護者の考え方も多様化しているわけで、受験時期や学校の選択に定番は無く、理解の浅い方ほど迷走しているように思います。
part4に続く
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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