志望校・志望園を選ぶ視点⒂
職業層による選び
学者、官僚、弁護士、税理士…学問重視の家系が選ぶ附属幼小
今回は学問重視の家系のご家庭が志願する附属幼小について述べてみましょう。
学問を大切にしてきた家系は、会社員や医師家庭にも多いのですが、今回は学者、芸術家官僚、公務員、弁護士や税理士、司法書士…国家資格が必要な職に就いている方や家系の方々が選ぶ附属について、述べてみましょう。
A系列大学に進学する割合の高い附属校
B大学受験校(系列大学の有無に関わらず)
C中学受験校
上記の分類では、BとCの割合が高いのは、医師家庭と同様です。会社員は育ちによってAを中心に選ぶ方も多いですから、国家資格取得が条件の職業ならではのことだと思います。
コロナ禍の期間に、リモート学習などの点で公立よりも対応が良いという理由で、私立校の人気が上昇し、中学受験同様に小学校受験志望の家庭が増えたそうですが、増えたのは
B大学受験校(系列大学の有無に関わらず)
とC中学受験校志願者が大半だと思います。
C中学受験校は低学年で各校独自の人間教育を行った上で、3,4年生以降に予備校並みの中学受験指導を行っています。受験に関する全ての相談も可能な体制をとっている小学校ですから、中学受験経験者にとっても魅力的な存在で、洗足学園大附属、都市大附属、国立学園、精華、目黒星美…などが代表校です。
地方の県立高校からの大学受験経験者に人気のB大学受験校(系列大学の有無に関わらず)は、下記の①~④に分類できます。
①系列大学を持たない雙葉、暁星、光塩、カリタス…
②系列大学を持つけれどもほとんどの生徒が他大学受験に臨む東洋英和や白百合、成蹊、桐朋学園…
③系列大学を持たないさとえ、西武文理、国府台女子、桐蔭…
④国立大学附属である筑波大附属、お茶の水女子大附属、学芸大附属各校、横浜国大、千葉大、埼玉大…
ただ私は、Aの代表的学校である早慶や学習院、立教、聖心、日本女子大等の附属幼小から系列大学まで通学の上で、弁護士や税理士等の職に就いている知人や保護者と関わってきた経験も多く、魅力的な人物も多いだけに必ずしもBとCだけしかないとは思えないのです。
幼少期から勉強を強いられてもなかなかその気にならなかった子供でも、中高のどこかで親の職業や目標にしてみたい職業ができると学習スイッチが入って、何も言われなくても机に向かうようになった方が、私の周囲に沢山います。
附属幼少出身者の場合、小学校低学年から勉強を強いられた経験も少なく、伸び伸びと好きな事に取り組み、豊富な体験教育と人的影響下での育ちを身に着けた上でスイッチが入ります。
小学校の5年生ぐらいからスイッチが入り、本人の意思で中学受験を目指し、附属小の全ての行事や学びを完璧にこなしたうえで目指す中学に合格した当会の卒業生も数多く見てきました。
元々幼児期に考査で選ばれた子供達は、興味のあることに取り組んだ時の集中力、持続力を持ち、スポーツや音楽等と同様、目的意識が芽生えると学習でも結果を出す可能性が高いのです。
我が子に同じ資格を取得して欲しいと思って中学受験のレールを敷いても、必ずしも思い通りになるわけでもありませんし、小学校六年間の思い出は勉強だけというのもちょっと寂しい気がします。
それを乗り越えたからこそ今があると思っている方に、申し上げる言葉はありませんが、高学歴の共働きのご両親という類似の条件の方でも、中学受験に賛同しない方もいますし、夫婦の考えが同じではない家庭も多いのです。でも、夫婦の考え方が合わない家庭にとってAのみの選択はなかなかリスキーのようですね…
留年、浪人を避ける傾向は東北の震災以降に強くなりましたが、目標の国家資格取得を目指す道程に、育ちの影響は無用と考えるのかもしれません。
慶応幼稚舎生の男子は大半が男子校の普通部に進学したものですが、勉強重視の男子校の普通部を避け、三分の一の生徒が華やかな共学の中等部に進学するようになったのも、中学生でありながら留年のリスクがある普通部を避ける傾向故のことで、今の世の中の風潮なのかもしれません。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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