11月15日(水)慶應義塾幼稚舎の複数合格報告を頂きました。AM11:00の発表でしたが、今日は多忙でブログ画面に向き合えず、ご報告が遅くなってしまいました。
男子一名(兄弟関係 無縁家庭)
女子一名(姉他の私立附属在学中 無縁家庭)
昨年より若干幼稚舎受験の家庭が増えましたが、本年度の年長会員の半分以下の受験の結果、一名は在学生の弟でしたが、もう一名は他の附属小在学中の姉がいる妹が合格しました。
両家とも出身家庭ではないのですが、今年は私立附属幼小に縁の薄い家庭がほとんどでしたから、幼稚舎志願家庭も無縁家庭が中心でした。
今年度の幼稚舎受験の考査内容は、幼稚舎らしさが復活した出題でした。コロナ過の昨年までは、他の子供との接触を減らすように配慮したのか、時間短縮だけでなく内容もあっさりとしたものでしたが、本年度は練り上げた課題が続き「幼稚舎に必要な子供を選ぼう!」という意識を感じさせるものでした。
それでも、コロナ禍以前と比べれば指示行動的要素は薄いですし、サーキットトレーニングの運動課題も要求が低めで、完全には戻り切れていない面もあります。
課題に取り組んでいる子供達に対して、着ぐるみを着た教師が邪魔をするなど、様々なユニークな関わり方をすることで子供の対応力や器を試してきた幼稚舎の考査が今後どうなっていくのか興味深いところです。
中等部、普通部、湘南藤沢…日吉、志木、女子校、湘南藤沢、ニューヨーク学院…異なる校風の中高で育った学生達はそれぞれが特有の魅力を持ち、慶應義塾大学の財産です。
長い間、慶應の附属小は幼稚舎だけでしたが、2013年に横浜初等部が創立されてから10年の歳月が過ぎ、両校の生徒と保護者層の違いや校風の違いも徐々に明確になってきました。
ここ数年、幼稚舎派と横浜初等部派に会員の志願が二分されるようになってきたのも、両校の違いが明確になってきたからこその事だと思います。
とはいうものの、可能なら両校とも受けさせたいと思うのが、慶応を目指す家庭の両親の正直な気持ちだと思います。しかしながら、女子は考査日程が11月1日〜3日の内一日の為、他の有名附属校と重なる為に、併願しにくいのが実情です。
加えて最近の附属幼小受験は、外資を含む大手法人企業勤務や勤務医などの国家資格を持つ共働き家庭が増え、大学の自由選択が可能な高校の系列附属幼小を好む傾向があります。
慶応の附属各高校から医学部に内部進学する生徒は極めて少数ですし、自身の意思で大学を選択させたい両親の割合が高くなったせいでしょうか、ここ数年女子だけでなく男子の幼稚舎志願者が当会では減少気味です。
男子も、他校と重なりにくい5日~7日の考査日程であるにも関わらず、出身者比率が高率の幼稚舎よりも、無縁家庭の多い横浜初等部の方に当会では志願者増加傾向となっています。
創立以来、出身家庭だけでなく無縁家庭の子女を合格へ導いてきた当会ですが、出身者家庭であっても合格が難しい幼稚舎ですから、親族含めて全く無縁の子供の合格は見事でした。
コロナ禍の影響を大きく受けた今年の受験生は、社会性の発達だけでなく、外からの刺激も少ない子供たちでしたから、比較的短期間の準備期間でよく成長してくれたと思います。
来年小学校受験に臨む新年長会員は、人数も例年通りで、極めて少数だった本年の会員数に迫る生徒が既にいます。加えて当会から私立幼小に入学された生徒の弟や妹が例年より多めで、年長会員(25~30名限定)の核となる家庭が目立ちます。
次年度の受験に向けて、幼稚園受験、小学校受験共に子供達の自己との闘いは既に始まっているのです。
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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